こんばんは。
薬剤師としての業務の傍ら、沢山の方々との会話から、いろんな意味で考えることがあります。
今回の記事では、健康寿命と平均寿命の差をいかに縮めるかを、真剣に考えていきたいと思います。
健康寿命と平均寿命の差、どのくらいあるかご存知ですか?
皆さんは、健康寿命と平均寿命の差が、どのくらいあるかご存知ですか?
こちら、厚生労働省が作成したグラフになります。実際には、男性は約9歳、女性は約12歳も離れている事がわかります。
では、なぜこれだけの差がついてしまったのでしょうか?
平均寿命にばかり目を向けすぎた末路では?
医学、薬学の進歩は目覚ましいものである事は、紛れもない事実です。
しかしながら、それらは、日本の平均寿命を伸ばすことにだけ関与してきましたが、それだけでした。平均寿命が伸びた事で、医療費が高騰するようになるものの、健康的な生活には継がらないと考えます。
なぜ、健康的な生活に繋がらなかったか?
それは、医療費の高騰に対して、予防医療に予算がついてこなかったからです。
予防医療は、一次予防や2次予防、三次予防まであります。
これらは、病気になる前となってから悪化を抑えるものの2通りの考えから成り立ちます。
今、医療関係者側が必死になっているのは、この疾患になった後の悪化を予防する後者に力を入れています。
もちろん後者も重要ですが、それは、疾患というものが発症した後の状態です。
本来なら、未病の時に予防できていたものもあるかもしれないですよね?
健康寿命を伸ばすためには、この未病の時にいかに予防できているかが鍵になるのではないでしょうか?
健康寿命を伸ばすために、高齢者を含め皆さんがすること。
健康寿命を伸ばすためにすべきこと。
それは、病気には誰でもなるからこそ、未病のうちに、摘める芽は摘もうという認識を持っていこうということです。
特に、健康診断で、要観察や要検査になっている方はさらに注意しておく必要があります。
特に、妊娠を機に、妊娠糖尿病になる方が、近年増えている傾向があるようです。
糖尿病の既往がある家族歴がある方は、特にご注意して頂きたい。
後、糖尿病だけに関わらず、脂質異常症や高血圧に伴う脳血管障害へも注意が必要です。
糖尿病、脂質異常症、高血圧が脳血管障害と相関性は?
健康寿命を伸ばすにあたって必要なのは、寝たきりの状態にならないことが重要であり、それを認識している方は多いと思います。
寝たきりの状態になる要因因子として、一番多いのは、脳血管障害です。
特に、脳出血が起きた場合、最悪死ぬ事もあります。運良く助かっても、寝たきりの状態にならないとも限りません。
脳血管障害と生活習慣病の相関性があるかどうかを調べてみました。
こちらからわかるのは、脳血管性認知症は、糖尿病や脂質異常症どちらにも起因する可能性が有るという事が、示唆されたという事です。
皆さんには、この事実を知った上で、二つのポイントを理解して頂きたい。
この二点を理解して頂き、日頃の生活習慣を見直して頂きたいです。
生活習慣と免疫、密接な関係が?
皆さんが今のコロナ禍で、一番気にしているのが、免疫力や抵抗力ではないか、と思います。
生活習慣と免疫は、密接な関係があると言うことは、以前の私の記事で紹介してきました。
ただ、医療機関でよく見られるようなポスターや医療関係者の指導では、まだまだ不十分であると私は認識しています。
それはなぜかと言うと、高齢者や若年層の方々でも、自分事に感じられない方がほとんどだからです。
ポスターを見るにしても、他人事として感じています。たぶん、そういう方が多いのではないか?と思います。
病院に行くのは、受診だけではいけない。
よく薬局でも言われますが、処方箋がなくても入れる事が前提にした薬局作りが重要なのは、既成の事実です。
ただ、これは、病院にも言えるのではないか?と私は感じています。
病院では、糖尿病教室などの患者さんを対象にした行事が行われているのは知られています。
ただ、これも、ご自身のこととして認識されていかないと、他人事として受け取られかねません。
私の職場である病院では、受診されたかたに対して、機能訓練室で身体機能の維持を目標に毎日教室を開催しています。
自分の身体の機能維持がどれだけ重要か、それを自分事にできる事が大切なんだと思います。
それと毎日の投薬で、症状をコントロールすること。
それの積み重ねではないか、と思います。
以上です。