おはようございます。
はぁ〜、こんな動画を参政党のある方が出しているんですけど、現場を知らない人なんだなという印象を受けました。

そもそも、この吉野氏は、歯科医師であり、実際に歯科クリニックの院長を務めておられる方です。自身も、診療に携わっているのにも、関わらず、新型コロナウイルス感染症に対しての感染症法の分類を、五類に移行することに、対して、最悪な裏があると言われ、まるで、五類移行は間違いだとでもいう論調です。
今回の記事でも、書いていきたいのですが、五類移行により、病院や診療所の負担が重くなることは目に見えていますが、診療を拒否する事も可能になれば、本当に必要な人にだけ、医療を提供できる素地が作られて、よいと考えます。
誤解を恐れずに言えば、私は、五類移行により、医療業界の再生を促すことになると踏んでいます。
5月からスタートみたいですが、私はマスク着用がなしになる事で、不都合は全くないと考えます。
今回の記事は、感染症法の在り方と、今回なぜ、新型コロナウイルス感染症の五類移行までに、ゴタゴタがあったかについて私の考えや、論文も併せて記載していきたいと思います。
なぜ五類移行がこれだけ叩かれているのか?
まず、今まで、なぜ、五類移行に対する話し合いはおろか、二類疾病という枠組みの可否が、話し合われてこなかったのか。それを不思議に感じている方々が多くいらっしゃるのではないかと感じます。
私も、ずっと謎でした。
だけど、ようやくわかりました。
補助がなくなれば、自分たち医療機関の持ち出しが増える事で、今までのような潤沢に使えた用品なども、購入の上で使用しなければならなくなります。
それにより、今まで甘い蜜を吸えていた公立病院や、その他の無床診療所が打撃を食う事が、目に見えている。だからこそ、二類疾病から五類への移行に対し、もの凄く反発しているからだと、推測されます。
公費負担医療は、どこから可能になっていたのか
そもそも、二類疾病であれば、公費負担医療になりますから、たくさんの公費が、使われ、国民からの保険料から徴収することがありません。公立病院も、公費がたくさん出てくる事で、それを経営のための内部貯留にし、上部だけの黒字化に成功しました。
本当は、こういう公費保障が無ければ、赤字真っ逆さまです。
それだけではなく、公費保障は、私たちの支払ってきた税金が使われているという事です。
二類疾病のまま、可否の話し合いをしないままでは、経済的な打撃が継続し、公費負担費が、たくさん増える事がわかります。
そうなると、経済的打撃により、国庫にお金が入らない、つまり歳入費が低下して、国庫からお金がでていく、つまり歳出費が高まっていきます。
なぜ、こういう事が言えるのかですが、実はこちらをみて頂くとわかります。
https://www.mof.go.jp/pri/publication/financial_review/fr_list8/r149/r149_02.pdf
こちらの図をご覧ください。


まず、左が市町村の新型コロナウイルス感染症下の場合(2020年)と右が都道府県の新型コロナウイルス感染症下の場合(2020年)を並べてみたものを良く見てください。
市町村の収支報告、プラス計上が多い時が、数えるぐらいしかない、かたや、都道府県では、ほとんどプラス計上です。
また、都道府県では残高の変化率が、プラスアルファに計上されています。が、市町村では、残高ギリギリでかなり、大変な舵取りを迫られていることがわかります。
ただ、これだけのマイナス計上になっているのに、公立病院や無床診療所の多くは、補助を早期からもらっていたことで、黒字に転じた訳です。
ただ、民間の病院や有床診療所など、入院体制と外来だけで、経営を回さないといけないところは、内部貯留を切り崩していかないといけないところは、補助が一円もされませんでした。
果たして、同じ医療機関であるのに、許される話なのでしょうか?
感染症法の在り方に問題あり
そもそも、二類疾病から五類への移行に、これだけもたついたことには、理由があります。
感染症法という法律の存在です。
感染症法という法律における改正案についての話し合いも、途中でうやむやになりました。
知事に対して、権限を移し、知事判断での対応策が可能にするなどの話し合いも、感染症法を改正することと、並行して話し合いがされてきましたが、これもうやむやになりました。
二類疾病から五類への移行についての分類についても、話し合いが長期化していました。
この原因が、感染症法の在り方にあったと、認めたくないのではないでしょう?
今まで甘い汁を啜っていた公立病院や無床診療所に対して言いたいこと。
発熱外来をしている公立病院や、無床診療所、一部の有床診療所の多くは、早くから、補助金を支給されていました。
その額は自治体によると思いますが、30万前後が一日あたり最大での金額になります。
この金額が、長期間継続すると、その額は、かなりのものになります。
ただ、こういうのは無床診療所というところか、規模が大きい病院でないと対応することが難しいだけで、感染拡大と隣り合わせになる可能性も否定できません。
そういう不公平さを感じながらでも、日々診療を続けてきた病院や有床診療所はあると思います。
この現実を、おかしいと思わず、補助金をもらいながら、美味しい思いをしてきた医療機関に対して、私はこう言いたい。
『立場変われば、あなた方は、経営難になり、手探りの状態で溺れていた。今、多くの民間病院は、苦労している。補助金により、潤沢にしているだけで、それがなかった時、赤字経営でなかったか?
今までの既得権益に縋っていたいからと言って、五類への移行を邪魔するようなことを言わないでくれ。』
以上です。